【完】金魚色の恋






「やっぱお姉ちゃんつよーい!」


胡桃ちゃんが、高野に飛びつく。

強い…?


「だって、胡桃、家に一人なんて…寂しくて泣いちゃうもん」


あ…。


『っねがい…そばに、いてぇっ…』


「あぁ…そうだな」


寂しくないわけがない。

いくら、高校二年生だからって、

女の子が、一人で寂しくないはずない。


「ったく、実來ちゃんもかわんねーなぁ」

”清二さん”が俺の横に座る。

「俺、神野 清二」

「…三橋 京哉です」

「俺は、保育園の先生で、毎日胡桃と実の送り迎え担当」

「え…」



だから…一緒に帰ってきたのか。