【完】金魚色の恋






「と、とりあえず大丈夫だから…」


そう言ってドアを閉めようとする高野。

おいおいおい。

俺は慌てて、そのドアを押さえる。


「理由、聞いてないんだけど?」

「な、なんでもないですっ!」

「んな嘘、俺にだってわかる」


こいつが…何もないからって学校を休むような奴じゃないことぐらい、

ほんの少しの付き合いだけど…俺にだってわかる。



「う…」

「…仮にも、彼氏ですから」

「ぁ…ぅ…」

そう言うと、高野は小さな声で「どうぞ」と言った。

「どうも」

そう言い、部屋に入り、一番最初に目についたのは…高野の格好だった。


パジャマ…??