【完】金魚色の恋








今は…それしか、わからないんだ。

高野は目をパチクリしながら、よく意味がわからなそうにしている。

俺自身も、よくわかんねぇ。




だけど、



体育館で倒れて、それを助けるのも、




一人仕事をやってるのを、ダッシュで手伝いにいくのも、





保健委員だからじゃなくて、


生活委員だったとしても、

委員会に入ってなかったとしても、



高野だったら、


高野だから…走るんだ。




これが…梅雨の時期に感じた、


小さな感情。