【完】金魚色の恋






「高野、明日から弁当いらねぇ」

「ぇ…」

「じゃあな」



俺はそう言い捨てて、スーパーの中に入る。

背中に、高野の視線があたる。


その視線を無視する。


自分がしていることなのに、

心臓が、痛かった。





この瞬間


離れていた距離が



さらに広がった気がした。