【完】金魚色の恋






「好きなのっ。ずっと前から…っ」


俺は…高野を恋愛感情で想った事は一度もない。

だけど、高野は…忙しいのに、俺を想っている。


高野を好きじゃない自分が、

すごい醜くなった。



「高野…泣くなよ。

女に泣かれたことはないから、どうすればいいのかわかんねぇっ」


たくさんの女とつき合ってきた。

たくさんの女を抱いてきた。



そんな俺が…こんなにも、女に想われることは、

きっと一生ないと思う。



そんな事を、思っていた。



だけど…思いもしなかったんだ。

この事がキッカケで、



また…彼女を泣かせることになるなんて。