【完】金魚色の恋






「すみません、こいつ体育で怪我して」

「そこに座らせて」

中島先生は、素早く氷とラップを用意した。

「うぅっ〜」

「…高野、少し我慢な??」

「いたいよぉっ」

「捻挫してんだから当たり前だ」


中島先生は、ラップで氷を巻いて、足を心臓よりも高い位置に置いた。

これがRICEってやつ??
すげぇ…。


「軽い捻挫だと思うけど、いちよう病院に行きなさいね?」

「はい…」

グスッと、鼻水を啜っている高野。

中島先生は「いちよう山根先生に伝えてくるから待ってて」と言って、保健室を出て行った。


「…大丈夫か? って…大丈夫じゃないよな」

「痛い…」

「しょうがねぇって。
自分が運動音痴なのが悪い」

「そっちの方がしょうがないよぉっ…」


また泣いてるし。