そこには、女子がゴール下で誰かを囲っている。 よく見ると… その中心には、足首を掴んでいる高野が泣いていた。 「おい!!」 圭が大きな声を出す。 このとき… 俺は、無意識だった。 何も考えてなかった。 頭で考えるより、 体の方が早く動いたんだ。 「高野!!」 俺は、高野の方に全力ダッシュで駆け寄った。 山根よりも早く、駆け寄っていた。