ギュッと、小さな体を抱きしめる。
「あのね、京ちゃん……。
あたしね、信じてる。
京ちゃんのことも、これからの未来も。
向こうに行ったら、京ちゃんと離れて、辛いことがたくさんあるかもしれない。
だけど、辛いことがあった分、その分だけ幸せになれるって、信じてるの。
今回もね、二年も放っとかれてすごい苦しかった……。
でも、今ね、
すごい幸せだよ」
優しく微笑む実來が、たまらなく愛しい。
「あたしが京ちゃんを見つけたのも、きっと神様からの贈り物だって信じてるの」
実來……
俺も、そう思うよ。
実來と出会ったのは、俺が変わるためのものだって。
キモチってのを、知るためだって。