「実來は?」
「ぇ……」
「お前の幸せは、どうなんだよ」
「……」
「利用されて、捨てられるってわかってんだろ。
もしかしたらって期待もあるけど、今までのことからどうなるかなんて、わかるだろ。
お前は、それで幸せなのかよ」
「……幸せ、じゃないよ」
「だったら、」
「でもね、いいの。
あたしが幸せじゃなくても、赤ちゃんも、実も、胡桃も幸せなら。
奇麗ごと並べていい子ぶってるのかもだけど、
それでも、あたしはいいの」
「……」
そう真っすぐな目で言う実來は……強く、見えたんだ。
俺はもういちど実來を抱きしめて、耳元でそっと囁いた。
「好きだよ」

