【完】金魚色の恋






「今度ね、赤ちゃん、生まれるんだって」

「は?」

「仕事もあるから、世話して欲しいって……」

「お前……んなの」

「利用されてるだけ」

「……」

「わかってる。赤ちゃんが幼稚園入ったら、あたしは捨てられるって」

「んじゃ、断れよ。
それで解決するだろ?」

「……」

「おい」

「だって……っ、同じ想いして欲しくないんだもんっ。
優しく育てられないで、お母さんのこと信じられなくなるより、
最初から優しく育てられて、そのままお母さんに優しく育てられた方が、

その子幸せじゃん……っ!」


実來の目から、大粒の涙が溢れ出す。


「実と胡桃にも……っ!

お母さんに会わせてあげたい……っ」


俺はギュッと実來を抱きしめた。