退屈な授業が終わり、放課後。

俺は、ダッシュで実來の家に向かった。

実來の家につけば、インターホンを押す。


しばらくして、ゆっくりとドアが開いた。



「……みつ、はしくん……?」

「実來……?」



出てきたのは、どこか疲れきったような実來の姿。

上下スウェット姿で、目の下には隈がある。


「どうしたの?」

「どうしたの、って……学校こねぇから……」

「ぁ、ご、ごめん……そっか、今日学校……」

「おい……大丈夫か?」


学校忘れるって……。


「へへ……」

そう笑う実來は、とても弱々しくて、

俺は何も言えなかった。