【完】金魚色の恋







翌日、学校へと向かう。

教室に入れば、圭が俺の席に座っていた。


……あれ?


最近……実來って圭ときてたよな??


「圭、ちっす」

「おー」

「高野は?」

「は? 知らねー。朝いつもの時間に逢わなかったし」

「ふーん……」


なぜか……胸騒ぎがした。


鐘が鳴っても、高野は教室にやってこない。


「こらぁ、そこー席に座れー」


担任が教室に入る。


「ん? 高野がいないな。誰か連絡きてないかー」


学校に連絡してない……?

俺はちらっと、花澤の方に目を向ける。

花澤は、首を横に振った。