【完】金魚色の恋






なんだ、それ……。

俺、勘違いして超バカ見てーじゃん。


俺は心の中でため息をついた。


「……あのね、」

実來が何かを話そうとした時、保健室のドアが開いた。


「実來ー大丈夫?」

「のんちゃん……」

「ぁ、三橋、ありがとね〜」

「おぅ」

チラッと実來に目を向けると、少し困ったようにしている。

「……んじゃ。俺、授業戻るな」

「はーい」


俺はそう言って、保健室を出た。




……やべぇ。

今思い出すと……自然と、顔に熱がたまる。

実來が階段から落ちたとき……また、体が勝手に動いた。

そんで、階段で実來と目が合った瞬間……

心臓が止まるかと思った。


久しぶりな、あの真っすぐな瞳。



「はぁーやべえ……」



あの小さな体を、抱きしめそうになった。