翌日、俺は欠伸をしながら教室へと入った。

……早く来すぎたか。

窓のベランダから登校してくる生徒を見ていると、ある2人組に自然と目がいってしまう。



「圭くん、今度ね」


笑顔で圭に話しかけている実來。

それに、笑顔で返している圭。



好きな女が幸せなんだ。

幸せだろ。



そう……心に言い聞かせる。




「おはよ」

急に声をかけられ、声がした方を見ると、浅野が立っていた。