翌朝、いつもの時間にマンションをでる。

そこには……いつもみたいに、小さな背中がいる。

「京ちゃん……」

「はよ。圭と話せたか?」

実來は、コクンと小さく頷いた。

「そっか。
……圭のキモチ、聞いた?」

「……うん」

「そっ、か。
……んじゃ、別れ、よっか」

「ぇ……」

「隣にいて欲しいって思うのは誰だよ。
守って欲しいって思うのは誰だよ。
今まで……お前を本気で想ってきたのは誰だよ。
お前が、今本気で大切だって想ってんのは誰だよ」


実來の瞳から、涙が溢れ出す。


「答え……でたろ?」


コクンと、頷く実來。