手を繋ぐなんて、
元カノとですら、あんまりしたことがない。
大抵、向こうから求めてくることで、俺からなんて一度もなかった。
だから……初めてだった。
手を繋いだだけで、
幸せな気分になるなんて。
手を繋いでいると、実來のペースで歩ける。
そんで……恥ずかしそうに、周りを気にしてる実來が、可愛くてしかたない。
「周りみすぎっ」
俺がそう笑うと、実來はさらに顔を赤くする。
「は、恥ずかしくないの……?」
「全然。こっちの方が恥ずかしいだろ」
「ぇ……」
目を丸くする実來の唇に、触れるだけのキスをした。
唇を離せば、今にも倒れそうなくらい顔が真っ赤か。
そんな実來を見て、俺は思わず吹き出した。

