翌朝、俺はいつもの時間に下に行く。

そこには、小さな背中。

俺は自然と、口元が緩む。


「実來、待った?」

「京ちゃんっ!」

「……その呼び方、恥ずかしいんだけど」

「だ、だって……急には無理だよ……」

「今まで”京哉くん”って呼んでたじゃん」

「あれは……無理、してたもん……」

「……まっ、いいや」


俺がそう言うと、実來は嬉しそうに笑った。

まぁ……ゆっくりでいいよな。

今まで、恋人じゃないけど一緒にいたんだ。

俺だって、急に態度変えるのは難しいし。