「ずっと、ずぅーっと……京ちゃんだけ見てたっ」
頬を赤くして、嬉しそうに笑う実來が、可愛くてたまらなかった。
「……お前、その顔反則……」
「……京ちゃん、顔真っ赤」
「京ちゃん言うな」
俺は優しく、唇を重ねた。
唇を離し、小さな声で「京哉」と言って、もう一度唇を重ねる。
「京ちゃんは、いつから……」
「俺は……んー、知らね」
「ぇー……」
「だって、気づいたらめちゃくちゃ好きだった」
思った通り、というか予測通り、
実來は金魚みたいに顔を真っ赤にする。
「実來」
もう一度キスしようと、顔を近づける。
「ずるいよ……」
「何が?」
「なんでいきなり名前で呼ぶの……?」
顔を真っ赤にしながら、小さな声で聞いてくる。
そんな実來に、俺は耳元で囁いた。
「めちゃくちゃ好きだから」