【完】金魚色の恋








「三橋くん、いつも購買か買い弁だから…」

「サンキュ。すっげぇ助かるっ」


俺がそう言うと、いつも通り金魚になる。

そんで、嬉しそうに笑った。


この笑顔は、本当に格別だ。



今日は下駄箱まで一緒だった。

下駄箱には、異様に俺に絡んでくる化粧の濃い女。


「ぁ、京哉ぁ〜おっはぁ〜」

「はよ」

笑顔で、俺の腕に絡んでくる。

んな小さい胸当てられても嬉しくないんだけど。


「あれぇ?? 高野さんと来たのー??」

「たまたま会ってな」

「なぁーんだ♪ 京哉と高野さんって、釣り合わないから、ちょっとびっくり〜」


やべ。

これは…傷つくよな。


高野を見れば、「そうだねっ」といつもみたいに笑っていた。