【完】金魚色の恋







俺はテディベアのストラップを持って、高野のところに戻る。

寝室のドアを開けると、高野は俺を見た瞬間飛びついてきた。

「お、おい……」

起きたのか??

「……った」

「?」

「よかったぁ……っ!
また……っ、離れちゃったのかと、思った……っ!」

「……ごめん」


優しく、高野を抱きしめる。

そして……そっと、耳元で囁いた。


「実來ちゃん」


俺がそう言うと、高野は目をまん丸にして俺を見る。


「これ、サンキューな。すげぇ、嬉しかった」

俺は高野の手の上に、部屋から持ってきたテディベアを置く。