【完】金魚色の恋






「どうもこうも……浅野が、あのときの子なら、別れるよ」

「自分で延長頼んでか?」

「は? 延長頼んで、申し訳ないからつき合うのかよ」

「……前のお前からじゃ、想像できない言葉じゃねぇか」


圭の言葉に、俺はムカついて圭を睨む。


「別に、別れるなっつってんじゃねぇよ。
申し訳ないからってつき合う方が悪いとも思う。
俺が言いたいのは、



今の自分の気持ちに素直になれって言ってんだよ」



「……んだよ、それ」

「大真面目だ」

「つーか、高野なら大丈夫だろ。あいつ、案外しっかりしてるし。そう簡単に泣かねえし、心配する必要な」


「っざけんな!!!!」


『必要ない』と言おうとした瞬間、俺の言葉を遮るように圭が怒鳴った。

俺の胸ぐらを掴んで、怒鳴り続ける。


「お前、本気そう思ってんのかよっ!!!!
今まで、あいつの側にいて、本気でそう思ったのかっ!!!
そうだったら……っ




お前、今まであいつの何見てきたんだよっ!!!!!!」






こんなにもキレてる圭を見るのは初めてだ。

怒鳴られてる俺が思ったのは……たった一つだった。



「お前……あいつに、惚れてんのか……?」