【完】金魚色の恋







俺が声をかけようと、手を伸ばそうとした瞬間、浅野はその手を掴んで「ねぇ、コンビニ寄っていい?」と聞いてきた。

「ぁ……あぁ」

「三橋、ついてきて……?」

「は? 俺弁当あるし」

「お菓子! 一緒に選んでよ!」

「あのな……」

そんなの、一人で買いに行けよ。

だけど……ニコッと笑う浅野。

そんな浅野の表情に、思わず「わかった」と答えた。


「……高野、先行ってて」

「ぇ……」

「遅刻するかもだろ?」

「ぁ……わ、わかったっ! じゃあ、またね……」

高野は、そう言って駆け足で学校へと行った。

「いいの?」

「なにが?」

「一緒に行きたくないの?」

「……三人で一緒に行って、あいつが喜ぶと思わないから」

「ぇ……?」

「あからさま、俺と高野離そうとしてるよね。
別に、俺はいいんだけど。だけど、俺はあいつに寂しいなんて思って欲しくねぇんだ」

俺がそうハッキリ言うと、浅野は少し驚いた顔をして、

そして、小さく呟くように言った。




「それは……同情?」