【完】金魚色の恋







「だ、って…きら、われたと、思ったから…っ」


静かな声で言う、高野。


「謝りたくても、

なに謝ればいいのか、わかんないんだもん…っ。

また…っ
誰かが、離れて行くのが怖かったんだもん…っ」


だから…頼らねぇの??

頼ったら、嫌われるかもしれない。

嫌われて、謝りたくても…何を謝ればいいのか、わからない時がある。

そんで…



一人ぼっちにされるのが、怖かったんだ。



今…

本当は「ふざけんな。そんなのは、お前が思ってるだけで、周りの奴らはそんなこと思ってない」って怒鳴ってやりたい。

だけど、コイツの場合は…こんなこと、自分の気持ちをぶつけるのが、珍しいんだ。


俺は、グッと我慢して、そっと…優しく、高野の頭を撫でた。