【完】金魚色の恋








日が進むのは早いもんだ。

夏休みの課題も終わらないまま、8月31日がきた。


俺は、暇だから圭のところに遊びに行く。


「お前、課題終わったの?」

圭が机で課題をやりながら聞いてくる。

「まさか。手もつけてねぇよ」

「あっそ」

「高野みたいに、7月中に終わらせるような人間じゃないんでね」

「…」

自分でも、驚いた。

なんで、高野が出てきた…?


「実來と…会ってたのか?」

「たまたまな」

「でた、たまたま」

「…家隣だから、会うんだよ」


家だけじゃなかった。

いつも俺の隣にいたのは…彼女だ。