【完】金魚色の恋






「弁当…作ってよ」

「う、うん…」

「…マジ、いいの?」

「い、いいよ…その、実は…実と胡桃の弁当のついでで作ってただけだし…」

「ついでですか…」

「でも…喜んでくれてたから…嬉しい」


嬉しそうに笑う高野に、

心臓の鼓動が早まる。



この距離…聞こえんのかな。




そんな事を、柄にもなく気にしていた。




「ってかさ、高野は、いつから俺の事好きだったわけ?」

「…ひ、秘密///」

「俺、聞く権利あると思うんだけど」

「秘密」

「あのな…」

「三橋くんが…あたしの事好きに、なったら…」


今にも倒れそうになるくらい顔を真っ赤にさせている高野。


その金魚みたいな真っ赤な顔が、




たまらなく可愛いと思った。