その時、


「稀已───っ!!」


たたたたっ


手を振りかけてくるのは


私の大事な親友。


「雛っ!」


こっちこっちと私も手を振る。


「お、あの子が雛ちゃん?」


私にぼそっと聞く彼に「そうだよ」と言う。


「中々の美人。ホントに男いないの?」


「いないよ。話したじゃない。」


「そうか…」


そんな私たちの会話に雛は険しい顔をしながら見ていた。


「………………」