死せる朝日の会

リンダは微妙な顔をして答える、
「結果的にはな、でも相原が主体になって私達を追い込んだ訳じゃないんだよ、どっちかと言うと相原は味方に近いかな。 とにかくでかい組織らしくてな、一部の連中が私達を利用していたらしい、だからこれは交渉じゃないんだ、相原が組織に手を回して私達にかけられた容疑を晴らしてもらう為のカモフラージュなんだよ。 けど、いくら相原でも理由も無く組織を動かす訳にはできないって言うからさ、なら核ミサイルで脅された事にしようって訳さ。 だからミサイルは絶対に発射されないはずだった、なのに…。」
そうか、そうゆういきさつか。 本当にあとちょっとだったんだな。 あの相原と言う男、俺が夢で見た人物で間違い無い。 一見サラリーマン風の、どこにでもいそうな感じだ。
「とにかく、俺達は俺達の仕事をするか、今から約二時間後に起こる事実を確認する、それで終わる筈だ、いや、必ず終わらせるぞ。」
俺はその場に座り込む、パソコンのモニターを見ながら最後の時を待つ。
「そうだな、過去の統計から考えて、私達が原因である可能性は低い、落ち着いて待つか。」