躊躇するとか無いのか？」
パステルわ右腕をブラブラさせながら俺を見ていた。またそれか？
「さっきも言ってたな、分かりやすい嘘だよな。だいたいすぐに気絶させられた俺が、そんな事できる訳ないだろ？ 」
どうせつくなら、もっと真実味のある嘘にしろってんだ。
しかし、パステルはわずかに首を傾げながら、
「う～ん？ まさかとは思ったがな。 あの時の様子も普通ではなかったしな、そうゆう事ななるのか。 面白い、実に面白い。」
自分のひざをバンバン叩きながら大笑いしていた。
「どうゆう事なんだよ？ 説明してくれ。」
俺はパステルに詰め寄る。
「こら、近いって、離れんか小僧。」
あまりの俺の勢いに、さすがのパステルも慌てたらしい、開きっぱなしの冷蔵庫のドアに足を取られ、後ろに大きくひっくり返ってしまった。
「あっ、すまん。大丈夫か？」
俺はパステルの体を抱き起こす。
「私は大丈夫だ、五感をコントロールしているからな、痛みはほとんど感じない、しかし、結構な勢いで頭を打ったみたいだ、肉体が痛がっている、何か冷やす物を持って来い。」