死せる朝日の会

「３つ目の勝利条件。それはユリスと同じように、メンバーの中から一人だけに役割が与えられる。 もちろんそれが誰かは知らされないが、探す必要は無い。 何故なら時期がくれば現れるからだそうだ。いまいち意味はわからないがな。 そしてその存在を捕まえなければならないんだが、恐らく正攻法での捕獲は不可能だと聞かされていた。実際その通りだったみたいだしな。そしてここからが問題だ。捕まえた後に、その存在から新しく提示される条件をクリアする事。 おかしな話だろ？ 捕まえるだけでも手を焼くのに、さらに条件が追加されるなんてな、それにどうやらユリスと違ってその存在は毎回現れる訳じゃないらしい。 その発生確率は非常に低く、今までその一回しか記録されていない。」
なるほどな。
「つまり、それが今回のパステルなのか？」
「おそらくな。」
おそらくか。
「だからパステル自信には害は無いだろうと思う。あいつは俺達同様にゲーム上の役割をこなしているに過ぎない。」
なるほどな。 むしろ手を出すと、こっちが痛い目を見るわけだ。俺は自分の左腕を見ながらため息をついた。