見たままのイメージ通りに話す彼にリンダが突っ込む。
「そりゃ、体が違うんだから身長は変わるだろうよ。」
そう言われた彼は驚いたような顔をして俺を見た。
「ああ、そうか。そういや違うな。いやいやすまん、失念していたよ。」
大笑いする彼とリンダを見ていると、この人の治療を受けて大丈夫なのか?と不安になってきた、ああぁ、胃が痛い。
「なら、とりあえず自己紹介をしとこうかな、僕の名前はルーベンス・イル・柿下だ。一応クォーターなんだけどね、見た通りの日本人さ、エイトの幹部をやりながら医療班のリーダーも担当している。」
俺はルーベンスの差し出した手を握り返した。
「でも、確か昼過ぎにいらっしゃるはずでは?」
俺は壁に掛けてある時計を見た、どう見てもまだ十時を少し過ぎたところだ。
「なんとなくね、電話でのアリの雰囲気が普通じゃなかったからかな。気になって来てしまったよ。」
どうやらこの人、かなりの人格者らしい。俺がありがとうと言うと、軽く手を降っていいからとだけ返された、そしてポケットから小さな瓶を取り出すと。