でも、『俺がお前を守ってやる』って言ってくれたのは、普通に嬉しかった…。
そんなこと言ってくれたのは音夏と玲音だけだ。
嬉しいけど、玲音は男。
しかも学校内じゃ知らない人がいないくらい人気なのに関わったりしたら……
目に見えて先のことが分かる。
そんなことになったら、地元から遠いこの高校に来た意味がなくなる。
考えないようにしよう…。
惚れさせてやると言っても、私が惚れなきゃいいだけの話だし、例え玲音にドキッとしても惚れることはないだろう。
そんなことを思いながら、私も数学準備室を後にした。
メニュー