「バイバイ!」

そう言って、ホームへの階段を猛スピードで下りて行った。
一瞬だけ見た如月の頬は少しだけ赤かった。


ちょっとあつい私の心臓はドキドキが止まらない。
あついのは、夏だからあついのかドキドキしてあついのか
私にはよくわからない。
でも、如月が自分が思ってるよりもずっと好きになってる。
それはよくわかった。

ホームの涼しい風が私の身体に当たる。
それとともに、あつかった身体が少しずつ冷えてくる。


今日も私は、2番ホーム、3列目の前で帰りの電車を待っている。
私以外には誰もいない。
この静かな場所で。