「ねー、明日から夏休みだよね?
夏休み中デートしない?」
「え?いいけど。どっか行きたいとこでもあんの?」
「うん!」
如月とデートに行けるってわかって遂口が緩んじゃう私。
やばっ。
私、相当重症かも。
「へぇー。どこ行きたいの?」
「うんとね、最近見たい映画があるんだ。
その映画を一緒に見たいなー?って思って。」
「いいよ。それじゃ、俺こっちだから。」
気づくと、もう駅の出入り口に着いてた。
楽しい時間ほど、過ぎるのは早いってこういうことを言うんだ。
今まで、そう思う人の気持ちがよくわからなかった。
でも、何となくわかった気がした。
