2番ホーム、3列目


「おい。帰らねーのか?」

「え?…ううん、帰るよ。」

如月が、私の頭をポコンと叩きながら
聞いてきた。



―ギュっ…


突然、如月に手を握られた。


「えっ!?どうしたの?」

「途中まで帰るぞ。」


如月は、私を玄関までぐいぐい引っ張っていく。
周りの人だかりに容赦なくどんどん進む。
たまに、足を躓いて転びそうになる私。
でも、手だけはギュっと強くつないでくれる。

如月…。
ホントは、優しいんだよね?
わかってるよ、私…。