2番ホーム、3列目

「ハナ。何があったかはわからないし、ハナが話したくないなら無理に聞こうとはしない…だけど、そんな寂しそうな顔はしないで…。俺まで、寂しくなる。」

そう言って、どこか冷たさを帯びているハナをギュっと抱きしめた。
その身体は、ちょっと震えていたような、いなかったような。
でも、すぐに落ち着いて温かさを取り戻して。


そうだ。
こうやって、少しずつ成長すればいいんだ。
こうやって、少しずつハナにぬくもりという名の温かさを取り戻していけばいいんだ。
ちょっとずつ、ちょっとずつ…。
ちょっとずつ、前に進めればいいんだ。


もしかしたら、焦ってたのかもしれない。
今すぐ、ハナにぬくもりを与えないと、
今すぐ、ハナを幸せにしないとって。
どこか、慌ててた。
心の片隅に、不安という塊があった。
でも、そんな心配なんてしなくていいんだ。
俺達なりに、歩んでいけばいいんだ。
焦る必要なんてない。


そうだ…。