2番ホーム、3列目

「何してんだよ、バーカ。」

ちょっと、強がってみた。

なのに…反則だろ…。



「如月…!!寂しかったよ…。」

なんて言って抱き着くなんて。

可愛すぎる。
俺の理性、どうしてくれんの…。

でも、ここで何かするわけにいかない。
大事にするって決めたんだ。
それに、あのときの震え…
キスしようとしたときのハナの震えが頭から離れない。
怖がらせたいわけじゃない。
もっと、あのときの冷めた心から明るさを取り戻してほしいんだ。
初めて出逢ったときから、冷めてたハナ。
今は、大分明るくなってきたと思う。
でも、たまに寂しい顔を誰にも気づかれないようにそっと見せるんだ。
そんな顔が見たいわけじゃない。
楽しそうな、嬉しそうな…明るい顔が見たい。
寂しさを忘れるくらい、楽しいって思って欲しい。
嬉しいって思って欲しい。
それが、俺の今の目標。