恋愛リップ

私が見るその前で、その唇にリップをつける。




先生それ

私が使っ……


「…これが今の俺の精一杯」


キャップを閉め、ぎこちなく私にリップを返してくれる。

熱いような気がするリップを、信じられないように眺める私の耳もとで

先生は囁く。




「他の奴らには、内緒な」






私の恋は


その言葉にきっと、


永遠にされた。