真っ赤になって踞っている稚春を見て、俺の顔も一瞬にして熱くなる。



そんなに俺を感じてくれたのかと思うと、胸が踊るような気分に駆られた。




「…だってっ、」



「だって?」




不意に喋り始めて言葉を詰まらせた稚春に耳を傾ける。




「気持ち…良かったんだもんっ。」




そして、顔を隠していた両手を外して稚春は耳まで真っ赤にさせた顔で叫んだ。




「…っ、」




その言葉を聞いた瞬間、俺の頭は混乱する。だ、大パニックだ。




「もっ、言わせないでっ。」




いつもだったら


自分で勝手に言ったんだろ。


と意地悪く笑ってからかってやるけど、今はそんな暇なんてある訳がねぇ。




……そんなん反則だろ。



体をせり上がってくる欲望をグッと抑えながら稚春を見ると、稚春は上がった息を整えながら俺をジッと見上げていた。



そんな稚春に、抑えていた筈の欲望が一気に押し寄せてくる。



上がった息。


赤く染まった頬。


上目遣いで見つめてくる潤んだ目。


赤く染まった唇。


乱れた髪や、服。


そこから覗く、綺麗な鎖骨。




全てが俺を捉えて離さねぇ。