赤い狼 四






早い。拒否の言葉がものすごく早かった。


そんなに嫌なのか銀。いつかの花咲か爺さんがそんなに嫌なのか!連に後頭部の髪の毛を引っこ抜かれてペイッと床に撒き散らかされたのがそんなに嫌だったのか!!私は見たいけどな!!!




「稚春、思いっきり心の声漏れてる。」




連が三角に握られたおにぎりを口にいっぱい含みながら喋る。どうやったらその状況でちゃんと喋れるのか不思議だ。



と、





「ちょっとそこの三人さぁ~、仲間外れはしちゃダメって学校で習わなかった?」




二重人格、奏が私と連の間に入ってきた。なぜわざわざ狭い所に入ってくるんだ。



若干イラつきながらも奏の場所をあけて棗が取ってくれた唐揚げを口に放り込む。

と、そこで私のツッコミたいスイッチがパチリと押され、ONになった。



今のは見逃せないぞ。




「待て待て。奏、その大きなお皿を元の場所に置こうね。それは皆のだからね。」



「なに言ってんの~?ここにあるのは全部俺のだから別にいいんだよ~?」



「んな訳ねぇだろ。」




奏の手から数種類のお寿司が乗った大きなお皿を取り上げて元あった場所、ローテーブルの上に置く。




すると奏は「どうせもう皆食べやしないって~。」とケタケタ笑いながらまたさっきのお皿に手を伸ばした。すかさずその手を箸で叩く。