いつ喧嘩が始まるんだろうな、と漠然と思いながら二人を見つめる。
と、
「うぇ!?」
グイ、と手を真上に引っ張られた。
それによって連との距離が半端なく近くなる。えぇええぇ。何ですか、これ。塚、どうゆう状況なんですか、これ。
挙動不審に目を動かして状況を確認する。なるほど、つまり私は連に左手を掴まれて真上に上げられているから背伸び状態になって、バランスがとれなくなって連に体を預けるようになってるんだね。
さすが私。分析力はすごい。…じゃなくて!!!
「何なのよ、連!」
間近で声を張り上げて連の胸板を掴まれていない右手で押す。
すると、それが分かっていたかのように連は浅く笑って。
「消えかかってんね。」
ちゅう、といつかの事を思い出させる行為をした。
「ぅ、」
ぞくり。首の裏から背筋まで、熱が一気に走った。
「ちょっ、れ、ん…」
右手で黒髪を押して抵抗してみるけど背伸びでバランスが悪いため、抵抗が十分にできない。それが分かっているのかいないのか、連は。
「おいしー、」
ぺろり。砂糖の味がするとか何だとか言っていた時と同じ、私の二の腕をひと舐めして微笑んだ。悪魔だ。

