目に入った缶ビールに一瞬、先ほどのように「未成年っ!!」叫ぼうと思ったけれど、棗があんまりにも優しく、そして爽やかに笑うので注意する気が失せてしまった。
それを察知したのかしてないのか、「"棗も未成年"なんじゃねぇ?」やけに"棗も未成年"のところを強調しながら私の右肩を掴んで揺らしてくる銀。
それを見事に華麗にスルーし、
「これ、ありがとう。」
「俺がやったんじゃないよ?」
「でも綺麗。」
口元を緩め、棗に笑いかける。
「ふざけんじゃねぇよ、稚春ちゃん。」
「黙れエロの塊。」
「それなら変態の方がマシだ。」
「最近、ずいぶん仲がいいね。」
「「どこが。」」
ハモるなよ銀。
すかさず否定した言葉が銀と重なって舌打ちを盛大に溢す。
あぁ、なんてこと。仲がいいなんてそんな、おぞましいわ。
「稚春ちゃんと仲がいいなんておぞましいじゃねぇの。」
本当、おぞましい。
真似してんじゃねぇよ、万年発情期。行きつけの"ゼアン"にでも一人寂しく行っとけ。
そう悪態ついてやりたかったが、下唇を噛み、ぐっと我慢した。稚春お姉さんは大人なのだ。

