「何が食べたい?」
「「ハンバーグ!」」
クスクス笑いながら尋ねた私に二人が同時に肉料理を口にする。
これは意見一緒なんだね。
飲み物だけが一致しないんだな、と頭の隅で考えながらハンバーグの材料を冷蔵庫から出していく。
あ、ちょうど合挽き肉あった。ラッキーだ。
ふふんふ、ふふふふん♪
鼻歌をする。今日の稚春お姉さんはご機嫌ですよ~。
「……それ何の曲?」
「ゴジラの曲だろ。」
「いや………存在しない曲でしょ。」
チューリップの曲だよ。
咲いた咲いたってやつだよ。
そこまで私の歌唱……鼻歌力?がなかったのか、とガックリ肩を落とす。私の心は砕け散った。私のガラスのハート、アディオス。
「しくしくしく。」
「早く作るよ。」
「よーし!全員手ぇ洗え!!」
「優吾が仕切るな。」
私の迫真の演技は効果がなかったようだ。おかしいな。絶対女優みたいに綺麗に泣けてたはずなのに。
優吾と慶吾に目を向けてみるけど二人は私のことなんて見ようとしない。それプラス、台所を物色しだしたからさぁ大変。
慌てて台所に駆けつけた。

