赤い狼 四






ふう、と一つ息を吐く。




それは思ったより長く続いた。





と、そこでふとソファーに掛けられた隼人の制服のズボンが目に入った。




おかしいな。何で制服がここにあるんだ?



首を傾げながらもその制服を手に取る。




黒のズボンは二年間着ているからか、少し汚れがついている。




この赤い汚れは…ペンキか。何でペン……あー、この前校舎を真っ赤に染めるとか言ってたアレか。


で、今はどこまでいってたんだっけな。結構いい感じのところまでいってるって言ってたような気がするけど。




まぁ、俺は校舎の色なんてどうでもいいけどね。レインボーじゃあなければ何色でもいい。





全く隼人も子供じみた事するよな。と笑いながら呟いた時だった。





――――ぱさり。





何かがズボンのポケットから落ちた。