赤い狼 四






「まぁ、そっちの方が奏らしくていいけどよ~。」




へらへらと笑ってみせる。



するとまた、へらへらしてんじゃねぇ、と頭を叩かれた。

ひでぇ奴。




「隼人は……何がしたいのかな。」



「さぁ。」



「さぁってお前、真面目に答えろよ。」



「じゃあ、こう言えばいいのか?」






"隼人は稚春ちゃんを捨てて、妃菜ちゃんを選んだ、って。"






クスリ、笑いながらそう口にすると明らかに拒否反応をみせる奏の表情。




「止めろっ、」



「やだなぁ。言いたくなかったのに言わせたのは奏だろ。」




さっきまで俺に答えろって言ってたくせに。と煙草を吹かしながら言う俺に奏が、それとこれとは違うだろ。と真ん中に眉を寄せて言い返してくる。




ああ言えばこう言う。



お前は聞き分けのねぇガキかっつーの。



ふう、と短く吐いた息が白い。


おい。これだと煙草の煙りか俺の息か分かんねぇな。

よし。今度、"どっちが紫煙でしょうかゲーム"をしようじゃねぇか。

トップは稚春ちゃんだな。