『――まから来い。』
「はぁ?意味分からない。こっちは今、帰ってきたんだ。」
『――きょ…わった。いいから来い。』
「ふざけんな。なぁ隼人。無意味な捜索はそろそろ止めようか。」
『―――まえ、"ひな"…捨て…かよ!?』
「………行けばいんだろ。行けば。――おい、銀。行くぞ。」
「はぁ!?またかよ…。」
隼人との通話を切った棗が不機嫌かつ低い声で銀に声を掛ける。
それを受けた銀はあからさまに嫌そうな顔とため息を溢して床から立ち上がった。
「じゃ、また一仕事してくるわ。稚春ちゃん、いい子にしてるんだぞ?
いい子にしてたら銀様が後からたーぷり、ご褒美やるからな。」
「ちょ、ちょっと待って!」
ニヤリ、と笑って私の頭を乱暴に撫でて立ち去ろうとする銀の腕を突発的に掴む。
若干のセクハラ発言になんて構ってられるか。こっちは今、《SINE》の皆が何してるのか知りたいのよ。
私にバレないように、気付かれないように陰でコソコソと何かしてるけどバレバレなんだから!
キッと銀と棗を見る。
すると、引き留められるとは思ってなかったらしい銀と棗が目を見開いて私を見てきた。

