赤い狼 四






ビクリ、と私の肩が大きく揺れる。


たぶん、私意外に誰も言葉を発していないこの空間に突然、人間ではない音が入ってきたからだと思う。



……そう、思うんだけど。


何かが違う。


そんな感じがした。




「んだよ、隼人かよ。」




今まで銀と私のやりとりを見ながら穏やかに笑っていた棗がチッと舌打ちをした後に荒々しい声を溢す。



な、なんか不機嫌?



さっきまでは普通だったのにな、と不思議に思いながら隼人かららしい電話に出る棗をジッと見る。


丁度いい。私を此所に連れてきて置いてきぼりにした隼人が今、どこに居るのか気になってたところだ。



盗み聞きしてやろうじゃないか。



ひひひ、と悪魔的な笑いを心の中でしてから棗と隼人との会話に耳を澄ませる。


でも隼人の声が低くて電話越しなため、聞こえずらい。