赤い狼 四






かなりの裏切りに固まっていると、連が



「…舐めねぇの?」



と不思議そうに私の顔を覗きこんで首を傾げる。




………連の耳はさっきの話が聞こえなかったのだろうか。




あまりにも二人が部屋に居ないかのように普通に話し掛けてくる連に疑問が浮かんできて仕方がない。



塚、密着している事自体がおかしい。って、本当に何で私は連の膝の上に座ってんだ。


その前に銀も棗もそろそろ気付けよ。そして助けろ。塚、隼人と奏はどこに行ったんだ?



ぐるぐるぐるぐると色んな事を考えだした私だったけど、


一気に考えすぎてもう色々と訳が分からなくなった私は、放心状態を決行することにした。


うん、余計な事は考えない方がぃぃ。っていうか普段使わない頭を今日はたくさん使って疲れた。肩こったわ。




さっき連が頭を解放してくれたおかげで喋れるようになった口を閉じたり開けたりする。



なんか顎がカクカクする。ずっと連の首に口つけてたからかな。




連が頭を離してくれないから。―――と、連のせいにしてしまおうと口を開いたと同時に




「ちょっとちょっと、そこの妖しいプレイしてるお方達~。なーにしてんだ?」




エロ魔神がやっとこちらに気付いた。