二人の声がしてこの暖かい部屋の温度が2℃上昇した気がした。
つーか気がしたじゃなくて本当にそうなのかもしれない。だって、さっきより何だか暑くなった気がする。
額をそうっと服の裾で拭ってみる。すると、やっぱり服の裾にうっすらと汗を吸収した跡が残っていた。
間違いない。この部屋、連と稚春が帰ってきた事によって2℃上昇してやがる。
アリエナイ。非現実的すぎる。
ブンブンと小さく頭を振って間違いだと自分に言い聞かせる。
だってそんな事ってあり得るのか。
悶々と一人で部屋の温度について考えていると、ある事に気が付いた。
それは
「あれ?棗、消したデータの入力もう終わったの?あ。銀も人生ゲーム、ゴールしたんだ?隼人も楽しそうに電話してたのに切っちゃったの?」
さっきまで団結性が全くと言ってぃぃほど無かった三人が揃いにも揃って、さっきまでの用事を置いて稚春の周りに集まっていた。
…どんだけ稚春の事好いてんだよ、お前ら。
呆れて隼人達を見る。
でも、周りを見渡して俺も隼人達と一緒な事に気が付いた。
俺の周りには隼人達が。目の前には笑顔な稚春がいる。

