好きになんかなるハズ無い!!

「伊集院ってホテル経営で先頭走ってる伊集院?オレ伊集院グループのホテル好きだよ♪施設充実してるし」


「あ……ありがとう。父と母も喜ぶわ」


ハニかんでお礼を言う李子の背中から、なるべく見えない様に身動きする私。


メガネ君が眉間にシワを寄せて私を見た。


「君中3なんだ。オレ達も皆中3なんだよ。でさ……後ろに隠れてる君は?」


この質問が私に向けられてるのは明らかで、ビクッと体が反応する。


「わ……私は…一条 美名……李子と同じ中学3年生………です」


3人共同い年と分かったのに、ブルブル震えて名乗った。