友達のありがたさを、しみじみと実感。


と、公園の出入口から誰かの話し声が耳に入って来た。


「式典なんかダルイよなーーー」


「しかもオレん家、微妙に遠くなったし」


「オレはちょっと近くなったかな」


お……とこの子の声!?


しかも3人分聞こえたし!


ビキリと硬直し、李子の制服を震える手で掴んだ。


李子が慌てて私を引き寄せ、公園から出ようと足を動かす。


だが、今日はとことん神様に見捨てられた日らしく


「アレ………誰かいる」


新しく公園に来た人達に、私と李子は見つかってしまったのだった。